CXレストア記

プロローグ

CX

 DS、CX、GSなどのシトロエンは 今から20年以上経ちますが ただ単に機械と言う枠ではなく 設計者、デザイナーの魂が宿る 今の車に無い 輝きが 私には充分に感じ取れます。
その時代は 車造りがとても自由でしたし 夢を探していた車造りとでもいいましょうか・・
わくわくした、人間で言うと青春時代にも似たように思います。
特異な車を 全ての人に焦点を合わせたのも 凄い勇気ですし、デザイナーや設計者より それをまとめる会社のTOPが凄いと思います。
シトロエン社は夢を追いすぎて・・と云うかコストを掛け過ぎたと云うのが原因かは 賛否両論がありますが、 傘下に入ってもなお ファンの心を掴んで放さない魅力が 続き決して色あせたりしませんでした。
その時代はもしかしたら 会社経営(利益)より夢(独創性)が 大事だったのかも知れませんね・・ホントは有ってはいけませんがね・・・。
夢が無きゃ〜何にも出来ないという 勢いでしょうか?
 前にも言いましたが 独創性、妥協を許さないメーカーとして 崇高なフェラーリがあります。
でも 最高の技術で 最高のデザインで 妥協は許さないけど、 販売価格も 妥協を許さない価格に なりますね。ごめんなさい・・先に誤りますけどいくらでもコストを掛けて そのコストに見合う価格で売るのは デザイナー。設計者からすると そんなに難しいことでは 無いように思います。
顧客ターゲットはほんの一部の人に合わせば 良い訳です。ロールスも同じ ジャンルですね。
 スポーツカーとファミリカーとしてのジャンルは 違いますけど シトロエンは、
万人の為の最高の 乗り心地を生み出すシステムを 大衆車に採用したことです。
 そのシステムは ご存知・・・ハイドロニューマチックです。これはコスト面としては 大変難しい事です。特に最小のGS系への採用は 頭が下がる思いです。ここまで 乗り心地を良くしたのだから 外観はコストダウンで 取りあえず・・もう箱でいいかというと・・素晴らしい現代でも充分通用するデザインを盛り込んだのです。
レストランで低価格で ステーキの上に 牛丼を置くようなものですね!
 ですからこの様な背景で完成したシトロエンは それを完成させるため 努力もしたでしょうし、横車を押したでしょうし、少ない予算でアイディアもこれ以上無い所まで出したりして 作り手の情熱が 魂になった様にも思えます。

 メーカーとして 手早く 利益を得て・・物が消え去るのを待つとは 考えなかったのだと思います。最良の友人を作り上げたかのように 思えます。

しかしながら特に日本では それを維持する技量のあるメカの育成が追いつかない状態だったと聞きます。DSが新車で販売されていた時代は 日本で数名のメカが 延々日本を廻り 整備していたらしいです。大変でしたね・・・
でも でもこれは過去の事では 無いんです。今の時代もそれに似たような図式が浮かんだりもします。それがエクザンティアだったりBX、CX、GSだったりするわけです。
残念ながら このすばらしい物を維持する人が 少なくなっています。

本来なら専門メカが見なくてはいけないのに 普通の車検工場で 整備する・・というか放置されるわけです。技量の筋が違います。時計が壊れたら 鉄工所に・・・とかに似てます。
 基本的には 素晴らしい機能ですし、そんなに壊れる物でも有りません、でも20年間何も整備(ハイドロ)していない物が ほとんどだと 思います。これはシトロエンでなくても 壊れますね。
でもこんな日本で生き残ったシトロエンは 奇跡の存在です、そう思います。
 ですから 私たちは 充分では無いにしろ 出来るだけの事、つまり過去の偉人のプライドを 守りたい気持ちで 仕事をしています。でもコスト意識を持たないとね・・・
えらいことに なりますからね(笑)

次号では CXを中心としての当社のメンテナンスの流れを 記述致します。
ここまでしないとCXは動かない!という事ではなく 過去のツケを返すとお考え下さい。
今後 GSシリーズも予定しております。お楽しみに!是非 ご参考下さい。

二井 浩之

Copyright © 2006 Auto Needs. All Rights Reserved.